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悲恋の花テイカカズラ
2009年05月13日
いらか道に刻まれている百人一首は、「新古今集」の撰者でもある歌人、藤原定家が、出家して小倉山の山荘に隠遁中に選んだ百首を色紙に書いたのが「小倉百人一首」として今日に伝わっているそうです。その定家の名前から名づけられたのがテイカカズラ。フラワーランド近くのお宅の壁を一面に覆っている白い花を初めて見たときは、香りも似ていてジャスミンかなと思いました。後白河天皇の第二皇女式子内親王に思いを寄せていた定家が、果たせなかった恋の未練から死後つる草となって彼女のお墓にからみついたとしてこの名がつけられたそうですが……。
いらか道で定家の歌を探してみました。「待てども待てども来ない人を、松帆の浦(淡路国)の夕なぎの藻塩を焼く火のように、やるせない想いに身を焦がして私は恋しい人を待つ」 来ぬ人とは、式子内親王を想って詠んだのでしょうか。
先日、玉川高島屋3階のルーフガーデンを通ったとき、テイカカヅラがあちこちに咲いているのが目に止まりました。写真を撮ろうと思って改めて行ったとき、ここのバラたち、特にツルバラがすばらしくきれいなのに初めて気づきました。今まで高島屋では、地下の食品売り場か6階のバーゲン会場に直行していたのが悔やまれます。♪バラの包みのタカシマヤー♪というCMソングを思い出しました。